29年
実際にその様子を知っているわけではないんです。
が、静かに目を閉じると浮かんできたのは、瓦礫の中の犠牲者のその瞬間でした。
その瞬間に命を失った方。懸命に声をあげながらもだんだんと力を失っていった方。
この寒さの中、あるいは火災に見舞われる中、命が絶たれるそんな情景。
もしかしたら、それは、神戸ではなく三木だったかもしれない。祈りが捧げられているのは、自分だったかもしれない。
犠牲者の死を悼みながら、思い浮かんできたこの情景。
誰もが死と隣合わせの人生を送っていることを教えてくれたのかもしれません。
改めて、日々、一生懸命に生きることを誓います。